磐田市の公園と避難場所、指定避難所43施設に公園は0か所
子どもと公園にいるときに大きな地震が来たら、そのままそこにいていいのか、それともどこかへ移るのか。磐田市で公園を選ぶ親から見ると、遊具や日陰と同じくらい先に知っておきたいところです。
磐田市が指定避難所として公開している施設は43施設です。地区別のページを1件ずつ数えて突き合わせると、名前に「公園」が付く施設は0か所でした。43施設の中身は小学校・中学校・交流センター・体育館などで、公園は入っていません。
では公園はどこにも出てこないのかというと、1か所だけ出てきます。かぶと塚公園です。この記事では、市の避難場所の一覧と当サイトの公園100園を地区ごとに並べ、どこまで言えてどこから言えないのかを2026年8月30日時点で整理します。
先に結論:磐田の公園は指定避難所ではない。行き先は学校と交流センター
Q. 磐田市の公園は、災害のときの避難場所になっていますか。
A. 名前に「公園」が付く施設は、磐田市の指定避難所43施設に1か所も入っていません。例外は、地域防災計画の資料に「広域避難地」として載るかぶと塚公園の1か所だけです。公園にいるときに避難が必要になったら、行き先は地区に割り当てられた小中学校か交流センターになります。
この記事は、磐田市が公開している避難場所の一覧と、当サイトの公園データベース100園を突き合わせた記録です。個々の公園が安全かどうかを当サイトが判定することはしません。避難先の指定は地区ごと、自治会ごとに決まっていて、公園の設備の話とは別の系統の情報だからです。以下は、その手前にある「どの一覧に何が載っているか」の整理です。
数え方:市の地区別ページ5枚と、当サイトの100園を同じ箱に入れた
磐田市ウェブサイトの指定避難所の一覧は、磐田・福田・竜洋・豊田・豊岡の5つの地区ページに分かれています。2026年8月30日に確認した時点で、5ページとも更新日は2026年7月14日でした。掲載されている施設を1件ずつ数えると、磐田21・福田6・竜洋4・豊田6・豊岡6で、合計43施設になります。
当サイトの公園データベース100園にも、この5区分と同じ地区の欄があります。磐田51園・豊田28園・竜洋13園・福田5園・豊岡3園です。市の避難所一覧と当サイトの100園は、同じ5つの箱に入れて並べられます。この記事の数字は、その並べ直しから出しました。
まず、市の一覧の良いところから数えます
良い点は3つあります。第一に、避難所ごとに避難対象の地区名・自主防災会名が書かれていること。第二に、5地区に分けたうえで更新日を出していること。第三に、切迫した危険から命を守る「指定緊急避難場所」と、住まいを失ったあと一定期間を過ごす「指定避難所」を、別のページで分けて説明していることです。市のページには「「指定緊急避難場所」とは、切迫した災害の危険から命を守るために避難する施設です。」とあります。
地区で割ると、公園が多い地区ほど避難所は少ない
市全体では、公園100園に対して指定避難所は43施設です。公園2.3園につき避難所1か所という密度になります。ところが地区ごとに割り直すと、同じ43という数字がまったく別の顔をします。
| 地区 | 公園の数 | 指定避難所 | 避難所1か所あたりの公園数 |
|---|---|---|---|
| 磐田 | 51園 | 21施設 | 2.4園 |
| 豊田 | 28園 | 6施設 | 4.7園 |
| 竜洋 | 13園 | 4施設 | 3.2園 |
| 福田 | 5園 | 6施設 | 0.8園 |
| 豊岡 | 3園 | 6施設 | 0.5園 |
| 市全体 | 100園 | 43施設 | 2.3園 |
豊田は公園が28園あるのに指定避難所は6施設で、避難所1か所あたり4.7園です。豊岡は逆で、公園3園に対して避難所6施設。避難所のほうが多い地区です。公園の数と避難所の数は、地区ごとに連動していません。
数字は割り戻して初めて手ざわりになります。豊田で公園にいるとき、いちばん近い割り当ての避難所までは、磐田で同じことをするときより遠くなりやすい。これは統計の話ではなく、ベビーカーを押して何分歩くかの話です。逆に豊岡は、公園より避難所のほうが密にあります。同じ「43施設」でも、どの地区で子どもを遊ばせているかで意味が変わります。
註:ここでの地区は、磐田市の避難所一覧のページ区分に合わせた5区分です。当サイトのデータベースには9区分の地区の欄もあり、そちらでは磐田の51園が見付21園・中泉14園・御厨13園・南部2園・向陽2園に分かれます。
公園名で載っているのは、かぶと塚公園の「広域避難地」1か所だけ
磐田市地域防災計画の資料編にある指定緊急避難場所の一覧表は、災害の種類ごとに分かれています。台風の接近時が11か所、洪水が36か所、崖崩れ・土石流・地滑りが11か所、津波が123か所、地震による火災の広域避難地が5か所です。このうち名前に「公園」が付くのは、広域避難地5か所の中のかぶと塚公園だけでした。
一覧表のかぶと塚公園の行には、有効面積10.7ヘクタール、避難人口779人と書かれています。当サイトのデータベースが持つかぶと塚公園の面積は106,981.69平方メートルで、ヘクタールに直すと10.7です。市の防災の資料と公園の台帳が、同じ広さを指しています。数字が突き合った例として、ここは記録しておきます。
面積で見ると、これは当たり前の結果ではありません。100園でいちばん広いのは竜洋海洋公園の22.2ヘクタールで、かぶと塚公園の2倍あります。それでも広域避難地の5か所には入っていません。広域避難地は、地震による火災から逃げる場所として指定されるものです。市街地との位置関係が効いていると考えられますが、市の資料に理由は書かれていません。当サイトとしては未確認のまま残します。
かぶと塚公園には、もう1つ別の役割も書かれています。市の施設ガイドの防災の欄には「かぶと塚公園は、災害時の「防災ヘリポート」となっています。」という一文があります。公園そのものが避難所なのではなく、園内の総合体育館が指定避難所になっている、という構造です。公園と、公園の中の建物は、防災の一覧では別々に扱われています。
注文したい点:公園のページと避難所のページで、対象地区の記載が食い違う
磐田市の公園の施設ガイドと、指定避難所一覧のページとで、避難対象の地区の記載が食い違っています。ここからは注文です。かぶと塚公園の施設ガイドのページは2025年3月3日の更新です。園内の総合体育館の避難対象として、「西坂町・一番町・梅屋町・河原町・加茂川通・新通町・元倉町・一言エクレール」の地区名を挙げています。一方、2026年7月14日更新の磐田地区の指定避難所一覧では、総合体育館の対象に新通町・元倉町が入っていません。1年4か月の更新の差が、そのまま2つのページの差になっています。
どちらが新しいかは日付を見れば分かります。避難所一覧のほうが新しい。ただ、公園を調べている親が先にたどり着くのは、公園の名前で検索して開く施設ガイドのほうです。施設ガイドの防災の欄に「最新は指定避難所一覧のページ」と一行あればいい。それだけで、この食い違いは行き違いにならずに済みます。仕組みへの注文であって、更新を続けている担当課への非難ではありません。
註:この食い違いは、2026年8月30日に当サイトが2つのページを読み比べて気づいたものです。実際の避難先は自治会・自主防災会の区分で決まります。お住まいの自治会の案内と、市の指定避難所一覧のページでご確認ください。
当サイトの避難場所の欄は、100園すべて空欄のままです
白状します。当サイトの公園データベースには、園ごとに「指定緊急避難場所かどうか」を記録する欄があります。2026年8月30日時点で、値が入っている園は0園です。100園すべて空欄で、「該当」と書いた園も「非該当」と書いた園もありません。この記事の数字は、当サイトのその欄からではなく、市の一覧を数え直して出したものです。
掲載写真のある園は63園あります。それでも、この欄をどう埋めるかを私はまだ決めきれていません。公園に立っている看板が、市の指定緊急避難場所と同じものを指しているのかどうかを、当サイトはまだ確かめていないからです。写真に写った表示だけを見て「該当」と書けば、市の一覧と食い違う欄をもう1つ増やしかねません。ここは判断が固まっていない部分なので、正直に開いておきます。
当面の方針だけは決めました。当サイトは、市の一覧に名前が載っている園だけを「該当」と記録します。看板の有無は写真の説明として別に残します。この方針だと埋まるのはかぶと塚公園の1園だけですが、根拠のない「該当」を99園に配るよりましだと考えています。
同じ「欄が空のまま」は、水飲み場の欄でも起きていました。2026年8月31日に公開した季節メモ「防災の日の前に:磐田市の公園100園、水飲み場の記録は24園」で数えたところ、欄が「あり」なのは24園、掲載写真に水飲み場か手洗い場が写っているのは38園でした。避難場所の欄と同じで、写真だけを根拠に欄を埋めてよいかは決めきれていません。
9月6日の総合防災訓練までに、今日できる確認
磐田市のウェブサイトには「令和8年度の総合防災訓練は9月6日(日曜)に実施します。」とあります。2026年8月5日更新のページです。訓練の概要には「令和8年9月6日(日)午前9時~正午までの間」とあり、自治会連合会の統一訓練の日にあたります。想定は南海トラフ巨大地震で、市内各地は震度6強以上とされています。この記事を書いている8月30日の1週間後です。
訓練の日に子どもを連れて公園にいる家庭は、そう多くないはずです。それでも、この1週間は確認に向いています。地区の避難所がどこかを一度調べておくと、次に公園で雨雲が近づいたときや、揺れたときの動きが変わります。
- 行き先の公園の住所を控える。避難所の割り当ては公園名ではなく地区と自治会で決まるため、住所のほうが引きやすくなります。
- その住所の自治会・自主防災会がどの避難所に割り当てられているかを、市の地区別ページで確認する。磐田地区なら21施設、豊田・福田・豊岡なら各6施設、竜洋なら4施設のどれかです。
- 公園から避難所までの道を、ベビーカーで通れる道かどうかで一度見ておく。9月6日の訓練は午前9時から正午の間なので、同じ時間帯に歩くと日差しの当たり方まで分かります。
今日、避難の計画を完成させる必要はありません。公園100園のうち市の避難場所の一覧に名前が載るのは1園だけ、という一行だけ持ち帰ってもらえれば十分です。磐田では、公園は遊ぶ場所であって、逃げ込む先としては指定されていない。そこが出発点になります。
よくある質問
磐田市の公園は避難場所に指定されていますか。
2026年8月30日時点で、市の指定避難所43施設のうち名前に「公園」が付く施設は0か所です。指定緊急避難場所の一覧では、地震による火災の広域避難地5か所のうち、かぶと塚公園の1か所だけが公園名で載っています。津波の123か所、洪水の36か所には公園名の施設はありません。
公園で地震にあったら、どこへ行けばいいですか。
行き先は、住んでいる地区に割り当てられた指定避難所です。磐田市の一覧では、施設ごとに避難対象の自治会名が書かれています。磐田地区なら21施設、福田・豊田・豊岡は各6施設、竜洋は4施設の中から割り当てが決まります。その場で近い施設ではなく、自分の自治会の割り当て先を先に知っておくほうが迷いません。
かぶと塚公園は避難所ですか。
かぶと塚公園そのものは、地域防災計画の資料で地震による火災の「広域避難地」に指定されています。有効面積10.7ヘクタール、避難人口779人という記載です。あわせて園内の総合体育館が指定避難所になっており、市の施設ガイドには災害時の防災ヘリポートになるとも書かれています。役割が3つ重なっている公園です。
出典・参考
- 磐田市「防災訓練」(令和8年度の総合防災訓練は9月6日。実施概要のPDFを含む。2026年8月5日更新/2026年8月30日確認。配信元のページURLはホワイトリスト外のためリンクは掲げていません)
- 磐田市「指定避難所一覧」(磐田・福田・竜洋・豊田・豊岡の地区別5ページ・計43施設。2026年7月14日更新/2026年8月30日確認)
- 磐田市「磐田市地域防災計画」資料編 資料17-01〈指定緊急避難場所一覧表〉・資料17-02〈指定避難所一覧表〉(令和8年3月修正/2026年8月30日確認。広域避難地5か所・津波123か所・洪水36か所ほか)
- 磐田市「大雨への備え」(指定緊急避難場所の説明。2026年8月30日確認)
- 磐田市「災害リスクを知る」(わが家の対策・2026年8月30日確認)
- 磐田市「磐田市ハザードマップ」(洪水・津波・土砂災害ほかの各図面。2026年8月30日確認)
- 磐田市「公園」施設ガイド(かぶと塚公園の防災の欄。2025年3月3日更新/2026年8月30日確認)
- 磐田市「都市公園一覧」(磐田市オープンデータ・CC BY 3.0・出典:磐田市。配信元サイトが2026年8月30日時点で応答しないため、リンクは掲げていません)
- ATAWI PARK 公園データベース(data/parks.json・100園。上記をもとに当社が編集。2026年8月30日集計。避難場所の欄は全園空白、掲載写真のある園は63園)
本記事は磐田市の公開情報と当サイトの公園データベースにもとづく編集ノートです。個々の公園の設備・状態は現地および磐田市(都市整備課 0538-37-4806)でご確認ください。