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磐田市の公園100園、「インクルーシブ」の記載は2園だけ

公開 2026年8月31日 更新 2026年9月7日 約5,811字 読了目安 11分 文責 ATAWI PARK 編集部(富士ヶ丘サービス株式会社)

磐田市で、だれもが遊べる遊び場のある公園はどこか。この問いから、当サイトの公園データベース100園を2026年8月31日に数え直しました。市の施設ガイドに「インクルーシブ」の語が出てくるのは、御厨の安久路公園と竜洋の竜洋昆虫自然観察公園の2園です。

数え始めた時点では1園のつもりでした。当サイトのデータベースに取り込めていた設備の記載が、安久路公園の1園分しかなかったからです。市の公園のページを読み直して、2園目が出てきました。記載は2園・3か所。当サイトの欄が1園ぶん遅れていた、というのが今日の結論の半分です。

この記事は、その2園の案内では終わりません。市の施設ガイドのバリアフリー表示を100園ぶん数え、遊具の欄が「あり」の園とどれだけ重なるかまで見ます。どの公園がよいかを当サイトが決める記事ではありません。

磐田市の公園100園を横棒で比べた図。オープンデータの遊具の欄が「あり」の園は64園、車いす対応出入口の表示は35園、車いす使用者用トイレは32園、障がい者用駐車場は17園、三つそろう園は14園、「インクルーシブ」の語がある園は2園であることを示す。

先に結論:記載は2園。遊具までの三点がそろうのは14園

Q. 磐田市で、車いすの子や、体をまだ支えにくい子と一緒に遊べる公園はどこですか。

A. 市の記載に「インクルーシブ」の語があるのは安久路公園と竜洋昆虫自然観察公園の2園です。記載がないことは、遊具がないことを意味しません。障がい者用駐車場・車いす使用者用トイレ・車いす対応出入口の三つがそろう園は14園あります。行き先は、その14園と家からの距離で先に絞れます。

数字は、磐田市のオープンデータ「都市公園一覧」と市の施設ガイドの記載をもとにした当サイトの公園データベース100園を、2026年8月31日に集計したものです。市が「インクルーシブな遊び場のある公園は何園」と公表しているわけではありません。当サイトが語を数えた結果です。

先に断っておきます。2園とも、当サイトはまだ現地を見ていません。掲載できる写真が0枚で、踏査もこれからです。書けるのは、市のページにこう書かれている、というところまでです。

車いすブランコ100園中2園
図1「インクルーシブ」の語がある公園は100園中2園。記載の箇所で数えると3か所になる。

2園の記載を、市の原文のまま置いておく

安久路公園は御厨地区の地区公園で、面積は32,001平方メートル。面積の分かる94園の中で11番目の広さです。市の施設ガイドの園内施設欄には「複合遊具(インクルーシブエリアあり)、ブランコ(インクルーシブアイテムあり)、幼児用遊具、クロッキング遊具、砂場、サッカーゴール、トイレ(多目的トイレ)、流れ」とあります。ページの更新日は2025年3月3日です。

竜洋昆虫自然観察公園は竜洋地区の風致公園で、面積は29,119平方メートル。市の施設ガイドの施設案内に「【西ゾーン】遊具広場で遊んだり昆虫採集をしよう・複合遊具(インクルーシブエリアあり)、スプリング遊具、イモムシベンチ、四阿」とあります。ページの更新日は2024年6月13日です。

語の出方は3か所。安久路公園に「インクルーシブエリア」と「インクルーシブアイテム」が1つずつ、竜洋昆虫自然観察公園に「インクルーシブエリア」が1つ。記載で数えれば3か所、公園で数えれば2園です。公園を選ぶ側に効くのは、行き先の数である2園のほうだと考えて、当サイトは2園と書きます。

読み方の注意も1つ。どちらの記載も「インクルーシブエリアあり」までで止まっています。どの遊具が、どのくらいの広さで、どんな順路で使えるのかは書かれていません。背もたれのある座面なのか、車いすのまま近づけるのか。そこは記載からは分かりません。

3-6記載3か所公園2園数え方
図2同じ事実でも、記載を数えれば3か所、公園を数えれば2園になる。分母を先に決める。

数え直す途中で見つかったのは、当サイト側の取りこぼしだった

この記事は、当サイトのデータベースを数えるところから始めました。設備の記載に「インクルーシブ」の語が入っている園は1園。安久路公園だけです。ところが、市のページを1件ずつ読み直したところ、竜洋昆虫自然観察公園にも同じ語がありました。当サイトの欄が空だったせいで、1園見落としていたということです。

原因ははっきりしています。当サイトのデータベースで、市の設備の記載を取り込めているのは100園中72園です。竜洋昆虫自然観察公園は、残る28園のほうに入っています。この園のページは施設の一覧ではなく、ゾーンごとの案内文で書かれていて、当サイトが読み取る形になっていませんでした。

設備欄が空の28園は、「設備がない園」ではありません。書き方が他の園と違う園と、市の個別ページ自体がない園が混ざっています。当サイトはこの28園を、市のページの本文から読み直す作業に入れます。今日の記事で数えた2園という数も、その作業が進めば動く可能性があります。

数え直しの記事を書いていて、自分のデータの穴が先に出てくる。気持ちのいいものではありませんが、これが100園ぶんのデータベースを作るということだと思っています。数字を出す前に数え直す。数え直したら、自分の側が間違っていた。今回はそういう順番でした。

設備欄72園空欄28園読み直す
図3設備の記載を取り込めているのは72園。空欄の28園から2園目が出てきた。

バリアフリー表示の6項目を、100園ぶん数え直した

磐田市の施設ガイドには、公園ごとにバリアフリー表示のアイコンが付いています。当サイトが市の個別ページと突き合わせて、この表示を取り込めたのは100園のうち77園です。残る23園は、市の個別ページが見つからないか、表示そのものが載っていません。以下の数は、その77園の中での数です。

バリアフリー表示の項目表示のある園100園に対して
車いす対応出入口35園3園に1園ほど
一般駐車場33園3園に1園ほど
車いす使用者用トイレ32園3園に1園ほど
障がい者用駐車場17園6園に1園ほど
オストメイト対応トイレ5園20園に1園
乳幼児用設備0園77園とも表示なし

この6項目に、遊具に触れた項目は1つもありません。バリアフリー表示は建物や設備の使いやすさを示すもので、遊具の設計は対象外です。だから「だれもが遊べる遊具があるか」は、この表示をいくら読んでも出てきません。2園の記載が園内施設欄の括弧の中にしかないのは、そのためです。

77園のうち、6項目のどれにも該当しない園は31園ありました。小さな街区公園が中心です。街区公園は51園あり、100園の半分を占めます。トイレも駐車場もない広場に、バリアフリー表示を付けようがない、という事情はあると思います。

6項目トイレ32園駐車17園
図4市のバリアフリー表示は6項目。遊具に触れた項目はなく、遊び場の使いやすさは映らない。

意外だったのは、乳幼児用設備が77園とも「表示なし」だったこと

数え直して一番驚いたのはここです。バリアフリー表示の「乳幼児用設備」が付いている公園は、77園中0園でした。オストメイト対応トイレは5園に付いています。今之浦公園・かぶと塚公園・さわやか広場・中泉グリーンパーク・豊田高見丘北公園です。おむつを替える場所の表示が0園で、オストメイト対応が5園。この差は予想していませんでした。

当サイトの設備欄で、おむつ替え台を確認できたのは100園中2園です。ただし写真記録には、設備欄へ未反映の3園目もありました。2園を市内総数と読めない理由は、公園のおむつ替え|磐田100園、設備欄は2園で数え直しています。0歳から2歳ごろの子を連れて行く日は、公園の外で替える案も先に用意しておくと動きやすくなります。

トイレの数え方には、ずれも1つあります。オープンデータの「障害者用トイレ」の欄が「あり」の園は34園、施設ガイドの「車いす使用者用トイレ」の表示がある園は32園。両方に入るのは28園で、オープンデータだけが6園、施設ガイドだけが4園です。同じ市の情報でも、2つの資料で10園ぶん食い違います。

どちらが正しいかを当サイトは決めません。作られた時期も、記録する目的も違うからです。使う側としては、両方に出てくる28園がいちばん確からしい、という読み方になります。残る10園は、行く前に電話で聞く価値のある園です。

乳幼児用設備0歳〜2歳表示0園
図5おむつ替えに関わる「乳幼児用設備」の表示は77園とも0園。オストメイト対応は5園にある。

遊具の欄はあるのに、たどり着く経路の記載がない園が36園

遊具とバリアフリー表示を重ねると、この記事でいちばん使える数字が出ます。磐田市のオープンデータで遊具の欄が「あり」の園は64園。そのうち車いす対応出入口の表示がある園は28園、車いす使用者用トイレは26園、障がい者用駐車場は13園です。三つがそろう園は11園まで減ります。

区分100園のうち遊具の欄が「あり」の64園のうち
車いす対応出入口の表示あり35園28園
車いす使用者用トイレの表示あり32園26園
障がい者用駐車場の表示あり17園13園
三つすべての表示あり14園11園
三つとも表示なし-36園

遊具はあるのに、駐車場・トイレ・出入口のどれにも表示がない園が36園。64園の半分以上です。表示がない園に行けない、という意味ではありません。表示がないだけで、実際はフラットな入口かもしれない。ただ、行く前に判断する材料としては、その36園は空欄のままだということです。

三つそろう14園を地区で割ると、豊田5園、見付3園、御厨2園、竜洋2園、中泉1園、福田1園。南部・向陽・豊岡の3地区は0園です。9地区で割れば1地区あたり1.6園。近所にあるかどうかは、住んでいる地区でかなり変わります。

「インクルーシブ」の記載がある2園も、この表の中では分かれます。竜洋昆虫自然観察公園は三つそろう14園に入り、安久路公園は入りません。障がい者用駐車場の表示がないからです。市のページに載っているのは「一般駐車場があります」まで。遊び場の話と、そこまでの行き方の話が、いまの公開情報では別々に置かれています。

遊具64園駐車から遊具出入口35園
図6遊具の欄が「あり」の64園のうち36園は、駐車・トイレ・出入口の表示がどれもない。

国は「遊具」ではなく「遊び場」で考えている

国土交通省は2024年(令和6年)4月に「みんなが遊べる、みんなで育てる 都市公園の遊び場づくり参考事例集」をまとめています。そこには「近年、都市公園において、だれもが遊べるいわゆるインクルーシブな遊び場の整備が進められている」とあります。主語が遊具ではなく遊び場である点が、読んでいて効きました。

同じ事例集は、配慮すべき事項を5つ挙げています。誰もが楽しめる魅力的な遊び場、安全で居心地の良い遊び場、誰もが利用しやすい遊び場、地域と共につくり育てる遊び場、柔軟に管理運営され進歩していく遊び場。遊具の型番の話は、この5つのどれにも直接は出てきません。

その視点で磐田市の記載を見ると、良い点が3つあります。1つ目、公園ごとにバリアフリー表示を6項目に分けて公開していること。「バリアフリー対応」とだけ書く形より、駐車場・トイレ・出入口が分かれているほうが、行く前に読む側は使えます。

2つ目、園内施設欄が名前まで書かれている園があること。「複合遊具(滑り台、ネットクライム等)」のように中身が見える園があります。3つ目、その欄に「インクルーシブエリアあり」と書き込んでいること。表示の6項目には入らない情報を、文章のほうで補っています。誰かが意図して足した一言だと思います。

その上で、一利用者として注文したい点を2つ。1つ目は、この語が園内施設欄の括弧の中にしかないことです。括弧の中の語は検索で見つけにくく、園を横断して探せません。現に当サイトも1園見落としました。2つ目は、遊具の対象年齢と、駐車場から遊具までの経路が、どの園にも書かれていないことです。

国は遊び場現地で見る一緒に遊ぶ
図7国の事例集は遊具単体ではなく遊び場全体で考える。経路と居心地まで含めた見方になる。

私はこう考える:2園という数字を「2か所しかない」と読まない

ここから先は、当サイトを編集している大石浩之(磐田市/不動産業)の意見です。私は、今回の2園という数字を「磐田にはだれもが遊べる遊び場が2か所しかない」とは書きません。数えたのは遊具ではなく、市が書いた語だからです。語のない98園に何があるかは、まだ誰も横断して確かめていません。

その上で、私が迷っているのは次のことです。踏査を進めたとき、ある遊び場を「インクルーシブ」と当サイトが判定してよいのかどうか。背もたれのある座面があれば足りるのか、園路の舗装や駐車場からの段差まで見ないと言えないのか。判定の物差しを私は持っていません。持たないまま欄だけ作ると、埋めたくなって基準が甘くなります。

いま決めているのは、判定を1つの欄にまとめないことです。座面の形、地面の種類、出入口の幅、駐車場から遊具までの段差。事実の欄を分けて記録し、総合判定は書かない。読む側が自分の子の状態に合わせて組み立てられるほうが、当サイトが「インクルーシブ」と丸を付けるより役に立つと考えています。

今日できる確認を1つだけ挙げます。行き先を決める前に、その公園の出入口の写真を市のページで見てください。車止めの間隔と段差は、写真1枚でかなり分かります。ベビーカーが通れる幅は、車いすが通れる幅とだいたい同じです。設備の記載より、そこが先に効きます。当サイトの100園台帳では道路柵の記録は0園です。記録がないことを「柵がない」と読まない理由と、出入口で親が見る順番は、2026年9月5日の飛び出し防止の記事で整理しました。

この記事の2園・14園・36園は、いずれも磐田市の公開情報の記載を当サイトが数えた数です。園内の遊具の実際の形や状態を確認した数ではありません。踏査と設備欄の読み直しが進めば数は動きます。設備と使い方は、現地および磐田市(都市整備課 電話0538-37-4806)でご確認ください。

欄を分ける写真で見る判定はしない
図8総合判定は書かず、座面・地面・出入口・段差を別々の欄で記録していく方針。

よくある質問

磐田市で、インクルーシブな遊び場のある公園はどこですか。

市の施設ガイドでその語が使われているのは、御厨の安久路公園と竜洋の竜洋昆虫自然観察公園の2園です。どちらも「複合遊具(インクルーシブエリアあり)」と書かれています。当サイトは2園ともまだ見ていないため、遊具の形や配置は答えられません。行かれる前に、磐田市都市整備課(電話0538-37-4806)にご確認ください。

記載のない公園には、そうした遊具はないということですか。

そうは読めません。市の園内施設欄を当サイトが取り込めているのは100園中72園で、書き方の細かさも園によって違います。今回も、空欄だった28園の中から2園目が出てきました。「2園」は市の記載を数えた数であって、磐田市内の遊具を数えた数ではありません。

車いすやベビーカーで行ける公園を、先に絞るにはどうすればいいですか。

障がい者用駐車場・車いす使用者用トイレ・車いす対応出入口の三つがそろう14園から見るのが早いです。地区の内訳は豊田5園、見付3園、御厨2園、竜洋2園、中泉1園、福田1園。南部・向陽・豊岡には表示のそろう園がありません。そのうえで、出入口の写真と駐車場からの距離を見てください。

出典・参考

本記事は磐田市の公開情報と当サイトの公園データベースにもとづく編集ノートです。個々の公園の設備・状態は現地および磐田市(都市整備課 0538-37-4806)でご確認ください。

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