磐田市の公園100園、「インクルーシブ」の記載は2園だけ
磐田市で、だれもが遊べる遊び場のある公園はどこか。この問いから、当サイトの公園データベース100園を2026年8月31日に数え直しました。市の施設ガイドに「インクルーシブ」の語が出てくるのは、御厨の安久路公園と竜洋の竜洋昆虫自然観察公園の2園です。
数え始めた時点では1園のつもりでした。当サイトのデータベースに取り込めていた設備の記載が、安久路公園の1園分しかなかったからです。市の公園のページを読み直して、2園目が出てきました。記載は2園・3か所。当サイトの欄が1園ぶん遅れていた、というのが今日の結論の半分です。
この記事は、その2園の案内では終わりません。市の施設ガイドのバリアフリー表示を100園ぶん数え、遊具の欄が「あり」の園とどれだけ重なるかまで見ます。どの公園がよいかを当サイトが決める記事ではありません。
先に結論:記載は2園。遊具までの三点がそろうのは14園
Q. 磐田市で、車いすの子や、体をまだ支えにくい子と一緒に遊べる公園はどこですか。
A. 市の記載に「インクルーシブ」の語があるのは安久路公園と竜洋昆虫自然観察公園の2園です。記載がないことは、遊具がないことを意味しません。障がい者用駐車場・車いす使用者用トイレ・車いす対応出入口の三つがそろう園は14園あります。行き先は、その14園と家からの距離で先に絞れます。
数字は、磐田市のオープンデータ「都市公園一覧」と市の施設ガイドの記載をもとにした当サイトの公園データベース100園を、2026年8月31日に集計したものです。市が「インクルーシブな遊び場のある公園は何園」と公表しているわけではありません。当サイトが語を数えた結果です。
先に断っておきます。2園とも、当サイトはまだ現地を見ていません。掲載できる写真が0枚で、踏査もこれからです。書けるのは、市のページにこう書かれている、というところまでです。
2園の記載を、市の原文のまま置いておく
安久路公園は御厨地区の地区公園で、面積は32,001平方メートル。面積の分かる94園の中で11番目の広さです。市の施設ガイドの園内施設欄には「複合遊具(インクルーシブエリアあり)、ブランコ(インクルーシブアイテムあり)、幼児用遊具、クロッキング遊具、砂場、サッカーゴール、トイレ(多目的トイレ)、流れ」とあります。ページの更新日は2025年3月3日です。
竜洋昆虫自然観察公園は竜洋地区の風致公園で、面積は29,119平方メートル。市の施設ガイドの施設案内に「【西ゾーン】遊具広場で遊んだり昆虫採集をしよう・複合遊具(インクルーシブエリアあり)、スプリング遊具、イモムシベンチ、四阿」とあります。ページの更新日は2024年6月13日です。
語の出方は3か所。安久路公園に「インクルーシブエリア」と「インクルーシブアイテム」が1つずつ、竜洋昆虫自然観察公園に「インクルーシブエリア」が1つ。記載で数えれば3か所、公園で数えれば2園です。公園を選ぶ側に効くのは、行き先の数である2園のほうだと考えて、当サイトは2園と書きます。
読み方の注意も1つ。どちらの記載も「インクルーシブエリアあり」までで止まっています。どの遊具が、どのくらいの広さで、どんな順路で使えるのかは書かれていません。背もたれのある座面なのか、車いすのまま近づけるのか。そこは記載からは分かりません。
数え直す途中で見つかったのは、当サイト側の取りこぼしだった
この記事は、当サイトのデータベースを数えるところから始めました。設備の記載に「インクルーシブ」の語が入っている園は1園。安久路公園だけです。ところが、市のページを1件ずつ読み直したところ、竜洋昆虫自然観察公園にも同じ語がありました。当サイトの欄が空だったせいで、1園見落としていたということです。
原因ははっきりしています。当サイトのデータベースで、市の設備の記載を取り込めているのは100園中72園です。竜洋昆虫自然観察公園は、残る28園のほうに入っています。この園のページは施設の一覧ではなく、ゾーンごとの案内文で書かれていて、当サイトが読み取る形になっていませんでした。
設備欄が空の28園は、「設備がない園」ではありません。書き方が他の園と違う園と、市の個別ページ自体がない園が混ざっています。当サイトはこの28園を、市のページの本文から読み直す作業に入れます。今日の記事で数えた2園という数も、その作業が進めば動く可能性があります。
数え直しの記事を書いていて、自分のデータの穴が先に出てくる。気持ちのいいものではありませんが、これが100園ぶんのデータベースを作るということだと思っています。数字を出す前に数え直す。数え直したら、自分の側が間違っていた。今回はそういう順番でした。
バリアフリー表示の6項目を、100園ぶん数え直した
磐田市の施設ガイドには、公園ごとにバリアフリー表示のアイコンが付いています。当サイトが市の個別ページと突き合わせて、この表示を取り込めたのは100園のうち77園です。残る23園は、市の個別ページが見つからないか、表示そのものが載っていません。以下の数は、その77園の中での数です。
| バリアフリー表示の項目 | 表示のある園 | 100園に対して |
|---|---|---|
| 車いす対応出入口 | 35園 | 3園に1園ほど |
| 一般駐車場 | 33園 | 3園に1園ほど |
| 車いす使用者用トイレ | 32園 | 3園に1園ほど |
| 障がい者用駐車場 | 17園 | 6園に1園ほど |
| オストメイト対応トイレ | 5園 | 20園に1園 |
| 乳幼児用設備 | 0園 | 77園とも表示なし |
この6項目に、遊具に触れた項目は1つもありません。バリアフリー表示は建物や設備の使いやすさを示すもので、遊具の設計は対象外です。だから「だれもが遊べる遊具があるか」は、この表示をいくら読んでも出てきません。2園の記載が園内施設欄の括弧の中にしかないのは、そのためです。
77園のうち、6項目のどれにも該当しない園は31園ありました。小さな街区公園が中心です。街区公園は51園あり、100園の半分を占めます。トイレも駐車場もない広場に、バリアフリー表示を付けようがない、という事情はあると思います。
意外だったのは、乳幼児用設備が77園とも「表示なし」だったこと
数え直して一番驚いたのはここです。バリアフリー表示の「乳幼児用設備」が付いている公園は、77園中0園でした。オストメイト対応トイレは5園に付いています。今之浦公園・かぶと塚公園・さわやか広場・中泉グリーンパーク・豊田高見丘北公園です。おむつを替える場所の表示が0園で、オストメイト対応が5園。この差は予想していませんでした。
当サイトの設備欄で、おむつ替え台を確認できたのは100園中2園です。ただし写真記録には、設備欄へ未反映の3園目もありました。2園を市内総数と読めない理由は、公園のおむつ替え|磐田100園、設備欄は2園で数え直しています。0歳から2歳ごろの子を連れて行く日は、公園の外で替える案も先に用意しておくと動きやすくなります。
トイレの数え方には、ずれも1つあります。オープンデータの「障害者用トイレ」の欄が「あり」の園は34園、施設ガイドの「車いす使用者用トイレ」の表示がある園は32園。両方に入るのは28園で、オープンデータだけが6園、施設ガイドだけが4園です。同じ市の情報でも、2つの資料で10園ぶん食い違います。
どちらが正しいかを当サイトは決めません。作られた時期も、記録する目的も違うからです。使う側としては、両方に出てくる28園がいちばん確からしい、という読み方になります。残る10園は、行く前に電話で聞く価値のある園です。
遊具の欄はあるのに、たどり着く経路の記載がない園が36園
遊具とバリアフリー表示を重ねると、この記事でいちばん使える数字が出ます。磐田市のオープンデータで遊具の欄が「あり」の園は64園。そのうち車いす対応出入口の表示がある園は28園、車いす使用者用トイレは26園、障がい者用駐車場は13園です。三つがそろう園は11園まで減ります。
| 区分 | 100園のうち | 遊具の欄が「あり」の64園のうち |
|---|---|---|
| 車いす対応出入口の表示あり | 35園 | 28園 |
| 車いす使用者用トイレの表示あり | 32園 | 26園 |
| 障がい者用駐車場の表示あり | 17園 | 13園 |
| 三つすべての表示あり | 14園 | 11園 |
| 三つとも表示なし | - | 36園 |
遊具はあるのに、駐車場・トイレ・出入口のどれにも表示がない園が36園。64園の半分以上です。表示がない園に行けない、という意味ではありません。表示がないだけで、実際はフラットな入口かもしれない。ただ、行く前に判断する材料としては、その36園は空欄のままだということです。
三つそろう14園を地区で割ると、豊田5園、見付3園、御厨2園、竜洋2園、中泉1園、福田1園。南部・向陽・豊岡の3地区は0園です。9地区で割れば1地区あたり1.6園。近所にあるかどうかは、住んでいる地区でかなり変わります。
「インクルーシブ」の記載がある2園も、この表の中では分かれます。竜洋昆虫自然観察公園は三つそろう14園に入り、安久路公園は入りません。障がい者用駐車場の表示がないからです。市のページに載っているのは「一般駐車場があります」まで。遊び場の話と、そこまでの行き方の話が、いまの公開情報では別々に置かれています。
国は「遊具」ではなく「遊び場」で考えている
国土交通省は2024年(令和6年)4月に「みんなが遊べる、みんなで育てる 都市公園の遊び場づくり参考事例集」をまとめています。そこには「近年、都市公園において、だれもが遊べるいわゆるインクルーシブな遊び場の整備が進められている」とあります。主語が遊具ではなく遊び場である点が、読んでいて効きました。
同じ事例集は、配慮すべき事項を5つ挙げています。誰もが楽しめる魅力的な遊び場、安全で居心地の良い遊び場、誰もが利用しやすい遊び場、地域と共につくり育てる遊び場、柔軟に管理運営され進歩していく遊び場。遊具の型番の話は、この5つのどれにも直接は出てきません。
その視点で磐田市の記載を見ると、良い点が3つあります。1つ目、公園ごとにバリアフリー表示を6項目に分けて公開していること。「バリアフリー対応」とだけ書く形より、駐車場・トイレ・出入口が分かれているほうが、行く前に読む側は使えます。
2つ目、園内施設欄が名前まで書かれている園があること。「複合遊具(滑り台、ネットクライム等)」のように中身が見える園があります。3つ目、その欄に「インクルーシブエリアあり」と書き込んでいること。表示の6項目には入らない情報を、文章のほうで補っています。誰かが意図して足した一言だと思います。
その上で、一利用者として注文したい点を2つ。1つ目は、この語が園内施設欄の括弧の中にしかないことです。括弧の中の語は検索で見つけにくく、園を横断して探せません。現に当サイトも1園見落としました。2つ目は、遊具の対象年齢と、駐車場から遊具までの経路が、どの園にも書かれていないことです。
私はこう考える:2園という数字を「2か所しかない」と読まない
ここから先は、当サイトを編集している大石浩之(磐田市/不動産業)の意見です。私は、今回の2園という数字を「磐田にはだれもが遊べる遊び場が2か所しかない」とは書きません。数えたのは遊具ではなく、市が書いた語だからです。語のない98園に何があるかは、まだ誰も横断して確かめていません。
その上で、私が迷っているのは次のことです。踏査を進めたとき、ある遊び場を「インクルーシブ」と当サイトが判定してよいのかどうか。背もたれのある座面があれば足りるのか、園路の舗装や駐車場からの段差まで見ないと言えないのか。判定の物差しを私は持っていません。持たないまま欄だけ作ると、埋めたくなって基準が甘くなります。
いま決めているのは、判定を1つの欄にまとめないことです。座面の形、地面の種類、出入口の幅、駐車場から遊具までの段差。事実の欄を分けて記録し、総合判定は書かない。読む側が自分の子の状態に合わせて組み立てられるほうが、当サイトが「インクルーシブ」と丸を付けるより役に立つと考えています。
今日できる確認を1つだけ挙げます。行き先を決める前に、その公園の出入口の写真を市のページで見てください。車止めの間隔と段差は、写真1枚でかなり分かります。ベビーカーが通れる幅は、車いすが通れる幅とだいたい同じです。設備の記載より、そこが先に効きます。当サイトの100園台帳では道路柵の記録は0園です。記録がないことを「柵がない」と読まない理由と、出入口で親が見る順番は、2026年9月5日の飛び出し防止の記事で整理しました。
この記事の2園・14園・36園は、いずれも磐田市の公開情報の記載を当サイトが数えた数です。園内の遊具の実際の形や状態を確認した数ではありません。踏査と設備欄の読み直しが進めば数は動きます。設備と使い方は、現地および磐田市(都市整備課 電話0538-37-4806)でご確認ください。
よくある質問
磐田市で、インクルーシブな遊び場のある公園はどこですか。
市の施設ガイドでその語が使われているのは、御厨の安久路公園と竜洋の竜洋昆虫自然観察公園の2園です。どちらも「複合遊具(インクルーシブエリアあり)」と書かれています。当サイトは2園ともまだ見ていないため、遊具の形や配置は答えられません。行かれる前に、磐田市都市整備課(電話0538-37-4806)にご確認ください。
記載のない公園には、そうした遊具はないということですか。
そうは読めません。市の園内施設欄を当サイトが取り込めているのは100園中72園で、書き方の細かさも園によって違います。今回も、空欄だった28園の中から2園目が出てきました。「2園」は市の記載を数えた数であって、磐田市内の遊具を数えた数ではありません。
車いすやベビーカーで行ける公園を、先に絞るにはどうすればいいですか。
障がい者用駐車場・車いす使用者用トイレ・車いす対応出入口の三つがそろう14園から見るのが早いです。地区の内訳は豊田5園、見付3園、御厨2園、竜洋2園、中泉1園、福田1園。南部・向陽・豊岡には表示のそろう園がありません。そのうえで、出入口の写真と駐車場からの距離を見てください。
出典・参考
- 磐田市「公園」施設ガイド(公園ごとのページ・園内施設の記載とバリアフリー表示の6項目。安久路公園のページは2025年3月3日更新、竜洋昆虫自然観察公園のページは2024年6月13日更新。2026年8月31日確認)
- 磐田市「都市公園一覧」(磐田市オープンデータ・CC BY 3.0・出典:磐田市。遊具・トイレ・障害者用トイレ・砂場の欄。配布ファイルは2017年6月6日付。2026年8月31日確認)
- 国土交通省 都市局 公園緑地・景観課「みんなが遊べる、みんなで育てる 都市公園の遊び場づくり参考事例集」(2024年4月。配信元のPDFのURLはホワイトリスト外のためリンクは掲げていません。2026年8月31日確認)
- 国土交通省「都市公園における遊具の安全確保に関する指針(改訂第3版)」(2024年6月。遊具の対象年齢の表示と見守りの考え方。2026年8月31日確認)
- 国土交通省「公園とみどり」(都市公園の安全確保・バリアフリー化の入口。2026年8月31日確認)
- ATAWI PARK 公園データベース(data/parks.json・100園。上記をもとに当社が編集。2026年8月31日集計。設備の記載を取り込めた園72園、バリアフリー表示を突合できた園77園、三つそろう園14園)
本記事は磐田市の公開情報と当サイトの公園データベースにもとづく編集ノートです。個々の公園の設備・状態は現地および磐田市(都市整備課 0538-37-4806)でご確認ください。