遊びと発達

遊具がない公園での遊び方:広場・原っぱ・木・石でできること

公開・更新 2026-08-16 文字数 約7,217字 読了目安 13分

「あそこの公園は遊具がないから」と候補から外している場所はありませんか。磐田市の都市公園100園のうち、オープンデータで遊具の記載があるのは94行中64園で、残りは都市緑地や広場公園、史跡の公園、トイレだけの近隣公園など、遊具のない、あるいは少ない園です。住まいのすぐ近くにあるのがそうした園だという家庭も多いはずです。

結論から言うと、遊具がない公園は「何もない公園」ではなく、子どもが自分で遊びを作る公園です。走る、転がる、寝そべる、木の根をまたぐ、石を並べる、葉っぱを集める。こうした遊びは、遊具の順番待ちがなく、年齢の違うきょうだいが同じ場所で遊べて、季節ごとに中身が変わります。親に必要なのは道具ではなく、少し待つ姿勢と、遊具がない場所ならではの注意点を知っておくことです。

この記事では、体を使う遊び、木・石・枝・土を使う遊び、季節の素材、大人の関わり方、注意点、そして磐田市で遊具の記載がない園の見つけ方を順にまとめます。当サイトの踏査はこれからで、各園の芝生や木の様子は現地調査待ちの項目です。

遊具がない公園は「何もない」ではない

磐田市の都市公園100園を種別で見ると、街区公園51園、近隣公園14園に続いて、都市緑地が10園、広場公園が2園、緑道が2園、歴史公園が1園あります。都市緑地や広場公園は、そもそも遊具を置くことを目的にしていない種別で、木と芝生とベンチだけ、という園も珍しくありません。街区公園や近隣公園でも、市の施設ガイドで園内施設が「トイレ」だけ、あるいは「記載なし」となっている園があります。

こうした園を「遊べない」と決めつけると、家からいちばん近い公園を使わないことになりかねません。遊具がない園には、遊具のある園にはない良さがあります。順番待ちがないので小さい子が押されない、広い場所を走り回れる、年齢の違うきょうだいが同じ遊びをできる、混んでいないので親が座って見ていられる、といった点です。0〜2歳の子にとっては、遊具に登れなくても芝生の上を歩くだけで十分な運動になります。

一方で、遊具がある園なら親は「遊具の周りを見ていればいい」のですが、遊具のない園では子どもがどこへ向かうか分かりません。境界の低い園なら道路へ、水辺のある園なら水へ、木の多い園なら茂みの中へ進みます。遊び方と同じくらい、この園の端はどこかを先に見ておくことが、遊具のない園を使うコツです。この記事の後半で注意点をまとめます。

原っぱきょうだい遊べる
図1遊具がなくても、原っぱと木があれば遊びは作れる。順番待ちがなく年齢差があっても一緒に遊べる。

体で遊ぶ:走る・転がる・寝そべる・跳ぶ

遊具がない園でいちばん簡単な遊びは、体そのものを使う遊びです。年齢によって中身が変わります。1歳前後は、芝生や土の上をただ歩くだけで、家の床とは違う感触に足を取られながらバランスを覚えます。座り込んで草をむしる、しゃがんで石を見る、また立って歩く、の繰り返しで構いません。2歳前後は「よーいどん」で親と一緒に数メートル走る、緩い斜面を転がる、地面に寝そべって空を見る、といった遊びが加わります。

3〜4歳になると、追いかけっこ、影踏み、「木にタッチして戻ってくる」の往復走、親を的にした鬼ごっこ、と少しルールのある遊びができます。走って止まる、方向を変える、しゃがんでかわす、という動きは、遊具では育ちにくい体の使い方です。5歳以降は、子どもが自分でルールを作り始めます。「あの木からあの木まで」「影の中に入ったらセーフ」といった約束を子ども同士で決めるのを、親は口を出さずに見ていてよい時期です。

寝そべる、というのも立派な遊びです。芝生の上に親子で仰向けに寝て、雲の形を言い合う、木の葉の揺れを見る、鳥の声を数える。動き続けた子どもの気持ちを落ち着かせる時間にもなり、遊びの切り替えや帰り支度の前に入れると、その後がスムーズになります。跳ぶ遊びは、地面の段差や縁石から両足で飛び降りる、地面に置いた枝を跳び越える、と、高さのない場所からで十分です。

走る跳ぶ寝そべる空を見る
図2走る・跳ぶ・転がる・寝そべる。道具がなくても年齢に応じて中身が変わる。

木で遊ぶ:幹・根・葉・実・影

公園の木は、それだけで一つの遊び場です。は触ると種類ごとに感触が違い、ざらざら、つるつる、皮がめくれる、と子どもは手で確かめます。幹に耳を当てる、抱きついて太さを比べる、幹の周りを何歩で回れるか数える、という遊びは1歳台から楽しめます。が張り出している木は、根をまたぐ、根の上を歩く、根と根の間に石を置いて「おうち」にする、といった遊びの舞台になります。

は集める、並べる、大きさ順にする、色ごとに分ける、と、拾うだけで遊びになります。木の下に落ちている葉と、枝についている葉を見比べると、色や硬さの違いに気づきます。は秋の主役で、どんぐりや松ぼっくりは拾って数える、転がす、並べる、と使い道が多い素材です。ただし口に入れる年齢の子には、拾ったものを親がいったん預かるようにします。は、晴れた日の午前と午後で向きが変わり、影踏みや「影の中だけを歩く」遊びに使えます。夏は木陰そのものが休憩場所です。

木に登ることについては、公園の木は登るために管理されているわけではなく、枝が折れたり、樹皮が傷んだりします。地面に近い太い枝に座る程度なら別ですが、木登りは基本的に控えるのが公園でのマナーです。代わりに、倒木や丸太が置かれていれば、そこが登る場所になります。木の観察を深めたいなら、葉や実の形を家に帰ってから図鑑で調べると、次に公園へ行く理由が一つ増えます。

  • 幹:触る、耳を当てる、太さを腕で比べる、何歩で回れるか数える
  • 根:またぐ、上を歩く、根の間に石を置く
  • 葉:集める、大きさ順、色ごとに分ける、枝の葉と落ち葉を比べる
  • 実:拾う、数える、転がす(口に入れる年齢は親が預かる)
  • 影:影踏み、影の中だけを歩く、午前と午後の向きを比べる

石・枝・土で遊ぶ:並べる・積む・描く・運ぶ

石と枝と土は、公園にあるいちばん自由な道具です。石は並べる、積む、大きさ順に置く、模様のある石を探す、と使い道が広く、2歳前後の子は「並べる」だけで長い時間集中します。枝は地面に絵や文字を描く、線を引いてケンケンパの枠にする、短い枝を並べて道を作る、と、遊びの舞台を作る道具になります。土は掘る、山にする、水を少し垂らして固める、と砂場に近い遊びができます。

石と枝を使うときは、三つの約束を先に伝えておきます。一つ目は「投げない」。石は投げれば人に当たり、枝は振り回せば目に入ります。二つ目は「口に入れない」。小石は3歳くらいまでは口に入る大きさのものが多く、親が近くで見ます。三つ目は「元に戻す」。石の下にいた虫は石を戻せば元に戻れますし、集めた枝は帰るときに散らかったままにしないのがマナーです。この三つが守れる年齢になれば、石と枝の遊びはかなり自由にさせて大丈夫です。

石を持ち帰りたがる子は多く、公園の石をどこまで持ち帰ってよいかは判断が分かれます。当サイトとしては、小石を一つ二つ記念に持ち帰る程度なら目くじらを立てず、たくさん持ち帰るのは控える、という線を提案します。土で遊んだあとは手洗いが必要です。水道がない園もあるので、ウェットティッシュを一つ持っておくと、おやつの前に困りません。

石・枝並べる投げない手洗い
図3石と枝は「投げない・口に入れない・元に戻す」を約束に。遊んだあとは手を洗う。

季節の素材で遊びが変わる

遊具のある園は一年中ほぼ同じ遊びになりますが、遊具のない園は季節ごとに遊びの材料が入れ替わります。同じ園に月に一度行くだけで、地面に落ちているものが違い、木の色が違い、影の長さが違います。この変化そのものが、遊具のない園のいちばんの魅力です。季節ごとに何が使えて、何に気をつけるかを表にまとめます。

季節地面や木で見つかるものできる遊び気をつけること
花びら、若葉、たんぽぽ、つくし花びらを集めて水に浮かべる、綿毛を飛ばす、色の違う葉を探す花粉、毛虫が出始める、雨上がりのぬかるみ
濃い影、風、セミの抜け殻、乾いた土木陰で影踏み、抜け殻集め、風で葉が動くのを見る、土に水を垂らす暑さ指数、蜂、直射日光の芝生は熱い
どんぐり、松ぼっくり、落ち葉、赤い実拾って数える、落ち葉の山に飛び込む、葉の色を並べる実を口に入れる、落ち葉の下の枝や石
霜柱、枯れ草、裸の枝、長い影霜柱を踏む、枯れ草で鳥の巣を作る、枝の形を見る、長い影で遊ぶ手足の冷え、風の強い日、乾いた地面で転ぶ

季節の素材で遊ぶときは、拾ったものを入れる袋を一つ持って行くと、遊びが最後まで続きます。透明な小さい袋なら、帰りに中身を見返して「これは何の実だろう」と話が続きます。落ち葉の山に飛び込む遊びは楽しいのですが、山の下に枝や石、犬のふんが隠れていることがあります。飛び込む前に親が一度手で山を崩して確かめてから、もう一度積み直すと安心です。花や実の中には触るとかぶれるものもありますので、知らない実は触らせず、見るだけにするのが無難です。

図4遊具のない園は季節ごとに材料が変わる。同じ園に月に一度行くだけで違う遊びになる。

大人が用意しすぎない:待つ・見る・少しだけ足す

遊具がない園に行くとき、親はつい「ボールを持って行こう」「シャボン玉があれば」と道具を用意したくなります。それ自体は悪くないのですが、道具を出した瞬間に、その日の遊びは道具の遊びに決まってしまいます。最初の10分は何も出さず、口も出さないで、子どもが何に向かうかを見てみてください。石を拾い始めるか、走り出すか、木の根に座り込むか。それが今日のその子の遊びの入口です。

子どもが遊びを見つけたら、親は少しだけ足す役に回ります。石を並べていたら親も隣で並べる、走っていたら「あの木まで」とゴールを一つ示す、葉を集めていたら「大きいのはどれ?」と一言だけ聞く。遊びの主導権は子どもに残したまま、続きが生まれるきっかけを一つ置く、という関わり方です。逆に「そうじゃなくてこうやるの」と正しいやり方を教え始めると、遊びは大人のものになり、子どもは離れていきます。

「つまらない」「帰りたい」と言い出す子もいます。遊具のある園に慣れていると、最初は何をしていいか分からないのが普通です。そういうときは、親が先に地面に座って石を並べ始める、木の根をまたいで歩き始める、と、親が遊んでみせるのが早道です。子どもは大人がしていることを真似します。それでも乗ってこない日は、無理に長居せず、短時間で切り上げて次の機会にします。回数を重ねるうちに、その園での遊びのレパートリーが子どもの中にたまっていきます。

道具を持って行くなら、「使い方が決まっていないもの」が向いています。小さいシャベル一本、透明な袋、ロープ一本、といったものは、掘る・入れる・線を引く・引っ張る、と子どもが用途を作れます。使い方が決まっている玩具ほど、その園の素材を使わなくなります。

遊具のない園ならではの注意点

遊具がある園では、事故のリスクは遊具の周りに集まります。遊具のない園では、リスクは園の縁と地面に散らばります。まず境界です。都市緑地や小さな広場公園は、柵がなく道路と地続きになっていることがあります。着いたらまず園の端を一周して、道路に面した側、駐車場に面した側、水路や川に面した側を確かめ、そちらには近づかないよう先に伝えます。走る遊びをするなら、道路と反対側にゴールを置きます。

次に地面です。芝生や草地は、遊具の下の地面と違って、何が落ちているか分かりません。ガラスの破片、たばこの吸い殻、犬のふん、鳥の死骸、折れた枝。走り回る前に、親がざっと歩いて目立つものがないか見ておきます。草丈の高い場所は足元が見えず、側溝や段差が隠れていることがあります。夏は虫、特に蜂と毛虫が木や茂みにいることがあり、木の周りで遊ぶ前に、蜂の出入りがないか、幹や葉の裏に毛虫がいないかを確かめます。

遊具のない園は人が少ないことが多く、それは静かでよい反面、子どもから目を離すと見つけにくい面もあります。木の陰、茂みの中、園の裏側は死角になります。親が座る場所は、園全体が見渡せるところにします。トイレのない園もあり、行く前に済ませておく、あるいはトイレのある園と組み合わせて行く、といった段取りも必要です。夏の芝生は日陰がなければ直射日光が強く、木陰のある時間帯を選びます。

園の端道路側見渡す
図5遊具のない園では、着いたらまず端を一周して道路側・水辺側を確認。座る場所は全体が見える位置に。

磐田市で「遊具の記載がない園」を見つける

磐田市の公園から遊具のない園を探すには、二つの資料が使えます。一つは市のオープンデータ「都市公園一覧」で、94行のうち遊具の記載があるのは64園、残りの園は遊具の記載がありません。もう一つは市の施設ガイドで、園内施設の欄に遊具が書かれていない園があります。当サイトの各園ページでは、この二つの情報を並べて表示しています。

施設ガイドの記載で見ると、たとえば見付地区の塔之壇公園(近隣公園、6,300㎡)は園内施設が「トイレ」のみ、御厨地区の中原公園谷口公園も「トイレ」のみです。中泉地区の御殿遺跡公園(街区公園、827㎡)と遠江国分寺史跡公園(歴史公園、21,600㎡)は園内施設が「記載なし」で、名前に遺跡・史跡を含む園です。広さは大きく違うので、走り回るなら後者、近所の散歩の寄り道なら前者、という使い分けになります。福田地区のはまぼう公園は「芝生広場、トイレ(多目的トイレ)」の記載で、この記事で紹介した原っぱの遊びに向いた園と考えられます。豊田地区の豊田香りの公園は「トイレ(多目的トイレ)、カスケード(滝)」の記載で、5月から10月の9時から17時に稼働とあります。

都市緑地や緑道では、竜洋地区の竜洋西堀緑地公園(緑道、25,264㎡、トイレ有)、竜洋南部緑地公園(緑道、20,907㎡)、風致公園のいわたエコパーク(23,973㎡)などが、木や草地を使った遊びの候補になります。中泉地区の二之宮東第2緑地のように17㎡しかない都市緑地もあり、すべてが遊べる広さとは限りません。芝生の状態、木の種類、境界の柵の有無、水辺との距離は、いずれも当サイトの現地調査待ちの項目です。踏査が進み次第、各園ページに反映していきます。

持ち物と、帰るまでの流れ

遊具のない園に行くときの持ち物は、遊具のある園より少なくて構いません。必要なのは飲み物、ウェットティッシュ、拾ったものを入れる袋、レジャーシートくらいです。シートは寝そべる遊びと休憩の両方に使えます。夏は帽子と日焼け止め、秋冬は手袋があると、地面の遊びが続きます。虫刺され対策の薬と絆創膏を小さくまとめておくと、茂みや草地の遊びで安心です。

  • 着いたら:園の端を一周し、道路側・水辺側・死角を確認。地面に落ちているものを見る
  • 最初の10分:何も出さず、子どもが何に向かうかを見る
  • 遊び中:石・枝は「投げない・口に入れない・元に戻す」。木の周りは蜂と毛虫を確認
  • 途中:寝そべる時間を一度入れて気持ちを落ち着かせる
  • 帰る前:集めたものを袋に入れる、散らかしたものを戻す、手を洗う(ウェットティッシュ)
  • 帰り道:拾ったものを見返して、次に行く理由を一つ作る

遊具のない園は、最初の一回目より二回目、二回目より三回目のほうが子どもは楽しめます。前に石を並べた場所、走ったコース、寝そべった木陰を子どもは覚えていて、着いた瞬間にそこへ向かいます。家からいちばん近い園がそうした園なら、それは毎日通える遊び場を持っているということです。当サイトでは、踏査のときに芝生や木、境界の様子を園ごとに記録し、この記事にも反映していきます。

よくある質問

遊具がない公園で、1歳の子は何をして遊べますか?

芝生や土の上を歩くだけで十分な遊びになります。座って草をむしる、しゃがんで石を見る、木の幹を触る、根をまたぐ、親と手をつないで緩い斜面を上る、といった動きが、遊具に登れない時期の体づくりになります。口に入れる時期なので、小石やどんぐりは親が預かってください。

「つまらない」と言われます。どうすればいいですか?

遊具に慣れた子は最初は何をしていいか分からないのが普通です。親が先に石を並べたり、木の根をまたいで歩いたりして遊んでみせると、真似して入ってくることが多いです。それでも乗らない日は短時間で切り上げ、回数を重ねてください。二回目以降のほうが楽しめる園です。

石やどんぐりを持ち帰ってもいいですか?

小石やどんぐりを一つ二つ記念に持ち帰る程度なら問題になることは少ないですが、たくさん持ち帰るのは控えるのがマナーです。花や枝を折って持ち帰るのはやめましょう。持ち帰ったどんぐりは中に虫がいることがあるので、家では密閉容器に入れるか、しばらく外に置いてから使ってください。

遊具がない公園で気をつけることは何ですか?

園の端がどこかを最初に確認することです。柵がなく道路や水路と地続きの園があります。次に地面に落ちているもの(ガラス、吸い殻、ふん、枝)を見て、木の周りでは蜂や毛虫がいないか確かめます。人が少ないので、親は園全体が見渡せる場所に座ってください。

磐田市内で遊具がない公園はどこですか?

オープンデータでは94行のうち遊具の記載がある園は64園です。施設ガイドで園内施設がトイレのみ、または記載なしとなっている園として、塔之壇公園、中原公園、谷口公園、御殿遺跡公園、遠江国分寺史跡公園などがあります。芝生広場の記載がある園にはまぼう公園があります。詳しくは各園ページをご覧ください。

出典・参考

本記事は一般的な情報と磐田市の公開情報にもとづく読みものです。個々の公園の設備・状態は現地でご確認ください。医療・安全に関する判断は医療機関・関係機関の指示を優先してください。

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