鬼ごっこ・かけっこの年齢別ステップ:追いかけっこから氷鬼まで
走る遊びは、公園に道具がなくてもできて、子どもがいちばん息を切らして帰ってくる遊びです。ただ、「鬼ごっこ」と一言で言っても、1歳の追いかけっこと、6歳のケイドロは別の遊びです。この記事では、走る遊びが追いかける→逃げる→ルールを守る→役割を分けるの順に育っていく流れを、年齢ごとの目安と親の関わり方とあわせて整理します。
結論から言うと、年齢によって親がすることは、1〜2歳は追いかける側、3歳は鬼の役を引き受ける側、4〜5歳はルールの説明と審判、6〜7歳は場所と時間の管理へと変わります。同時に、走る遊びは転倒・衝突・道路への飛び出しがいちばん起こりやすい遊びなので、場所の選び方が安全の大半を決めます。
後半では、遊具エリアと走る場所を分けること、地面と靴、暑い季節の走らせ方、磐田市で多目的広場や芝生広場の記載がある公園をまとめました。当サイトの現地踏査はこれからで、広場の広さや地面の状態は現地調査待ちの項目です。
走る遊びは「追いかける→逃げる→ルール→役割」の順に育つ
走る遊びの発達は、走る速さより「何を分かって走っているか」で見ると整理しやすくなります。最初は追いかけられて逃げるだけの1〜2歳。次に、自分が追いかける側にもなれるが、鬼になる意味はまだ分からない3歳。条件のあるルール(凍る・色を触る・高いところに逃げる)を理解して守れる4〜5歳。チームや陣地、捕まった仲間を助けるといった役割分担のある遊びができる6〜7歳。この四段階です。
段階が上がるほど、走る量は増え、走る方向は予測しにくくなり、人数も増えます。つまり、転倒と衝突の可能性も段階とともに増えます。1〜2歳の追いかけっこは、親が相手なので親が制御できますが、4歳以降の子ども同士の鬼ごっこは、親の手を離れたところで急に方向が変わります。安全の考え方も、段階に合わせて「親が止める」から「場所で守る」へ変わっていきます。
もう一つ知っておきたいのは、走る遊びは体を動かすだけでなく、ルールを守る、負けを受け止める、仲間を助けるといった、友だちとの関係を練習する遊びでもあることです。「鬼をやりたくない」「捕まったのに認めない」「泣いて抜ける」は、どれも成長の途中で通る場面です。親がその場でどう返すかは、次の節から年齢ごとに見ていきます。
1〜2歳:「まてまて」の追いかけっこと、止まれない体
歩き始めてしばらくすると、子どもは親が「まてまて」と追いかけると笑って逃げるようになります。これが走る遊びの始まりです。この時期の子どもはまっすぐ走ることはできても、急に止まる・方向を変える・振り返りながら走ることが苦手です。振り返った瞬間に足がもつれて転ぶ、前を見ずに走って柵や遊具にぶつかる、といったことが起こります。追いかける親は、子どもの前方にも目を配りながら追う必要があります。
この年齢でいちばん心配なのは、道路への飛び出しです。逃げるのが楽しくなると、どこまでも走ります。街区公園は住宅地の道路に面していることが多く、出入口に柵がないこともあります。追いかけっこをするなら、出入口や道路と反対の方向に逃げる形で始め、親は常に道路側に立ちます。逃げる方向を親が決めておけば、追いかけっこは安全な遊びのままです。「まてまて」で道路に向かって走らせない、が鉄則です。
2歳になると、追いかけっこの役が入れ替わります。子どもが親を追いかけて、つかまえて笑う。ここで「タッチ」の感覚が少しずつ入ります。捕まえたら「つかまえた!」と大げさに喜び、今度は親が逃げます。時間は短くて構いません。1〜2歳は走った直後に急に疲れて座り込むことがあり、抱っこで帰る場面も多いので、帰りの体力を残す意味でも、追いかけっこは5分程度で区切ります。
- 逃げる方向は出入口・道路と反対に。親は道路側に立つ
- 振り返り走りで転ぶ時期。前方の柵・遊具・段差にも目を配る
- 2歳で役が入れ替わる。捕まえたら大げさに喜ぶ
- 5分程度で区切る。帰りの体力を残す
3歳:ルールなし鬼と、「鬼になるのが怖い」時期
3歳ごろになると、「鬼ごっこしよう」と言葉で誘えるようになります。ただ、この時期の鬼ごっこは、ルールがあるようでありません。捕まえても鬼が交代しない、みんなが逃げる側になりたがる、鬼になった子が泣く。これは普通のことで、「タッチしたら交代」という抽象的なルールが体に入っていないだけです。親がすることは、鬼の役を引き受けることです。親が鬼で、子どもたちが逃げる。これなら3歳でも成立します。
「鬼」という言葉自体を怖がる子もいます。追いかけられること自体が怖い、捕まることが負けに感じる、という理由です。無理に鬼ごっこにせず、「ネコとネズミ」「オオカミさん、今何時?」のように役の名前を変えたり、捕まえたら「こちょこちょ」で終わる形にしたりすると、楽しめる子が増えます。追いかけられて逃げるのが楽しい、捕まっても大丈夫、という感覚が先で、交代のルールはそのあとで十分です。
3歳では、走りながら周りを見ることがまだ難しく、逃げることに夢中で他の子や遊具にぶつかります。人数が増えると特に、逃げる子同士の正面衝突が起こります。親が鬼をやるときは、走る範囲を「この木からあのベンチまで」と決め、遊具のそばには逃げ込まないよう、遊具から離れた場所で始めます。転んで泣いたら、けがの確認をして、痛みが引いたら「もう一回やる?」と聞くだけで、たいてい戻ってきます。
4〜5歳:氷鬼・色鬼・高鬼、ルールと負けを受け止める
4〜5歳になると、条件つきのルールが分かるようになります。タッチされたら凍って動けなくなり、仲間にタッチされると解ける「氷鬼」。鬼が言った色を触っていれば捕まらない「色鬼」。地面より高い場所にいれば捕まらない「高鬼」。どれも、「捕まらない条件」と「助ける方法」があるので、鬼になっても逃げる側でも面白さが続き、3歳のように鬼が泣いて終わることが減ります。
| 遊び | ルールの要点 | 向いている年齢の目安 | 注意したいこと |
|---|---|---|---|
| 追いかけっこ | 親が追う、または子が親を追う。交代なし | 1〜2歳 | 逃げる方向を道路と反対に |
| ふつうの鬼ごっこ | タッチされたら鬼が交代 | 3歳〜(親が鬼役から) | 鬼が泣く。範囲を決める |
| 氷鬼 | タッチで凍る。仲間のタッチで解ける | 4〜5歳〜 | 凍った子に走ってぶつかる |
| 色鬼 | 鬼の言った色を触れば捕まらない | 4〜5歳〜 | 色を探して遊具に急に登る |
| 高鬼 | 地面より高い場所にいれば捕まらない | 5歳〜 | 遊具の上に殺到する。上での押し合い |
| ケイドロ | 警察と泥棒のチーム戦。牢屋と助け出し | 6歳〜 | 範囲が広がる。人数が多いと衝突 |
この年齢では、ルールを守れることと同時に、負けを受け止める練習が始まります。「タッチされてない!」「今のはなし!」と言い張る、負けそうになると「もうやめた」と抜ける。親が審判になって裁くより、「タッチされたと思った? されてないと思った? じゃあじゃんけんで決めよう」と、子ども同士で決着をつける方法を示す方が、次に生きます。抜けた子は無理に戻さず、少し休んで「入る?」と聞くと戻ることが多いです。
安全面で気をつけたいのは、高鬼と色鬼です。高鬼は逃げる子が遊具の上に殺到するので、滑り台のデッキで押し合いになったり、柵の外側にぶら下がったりします。「遊具の上は歩く」「登っていいのは階段とネットだけ」を先に決めます。色鬼は、指定された色を探して急に走り出し、方向転換の途中でぶつかることが多い遊びです。「触るのは地面から手が届くものだけ」にすると、遊具に急に登る場面が減ります。
6〜7歳:ケイドロ・陣取り・大人数、そして下の子との調整
小学校に入ると、鬼ごっこはチーム戦になります。警察が泥棒を捕まえて牢屋に入れ、仲間が助け出す「ケイドロ」、陣地を守りながら相手を捕まえる陣取り、鬼が増えていく「増え鬼」。ルールは複雑で、始める前に子ども同士で相談する時間が長くなります。この時期の親は、遊びに入る必要はほとんどなく、場所と時間を管理する役に回ります。範囲がどんどん広がるので、「この公園の中だけ、道路には出ない」を約束にします。
人数が増え、走る速さも上がるので、衝突の力も大きくなります。正面衝突で顔をぶつける、追い抜きざまに転ばされる、といったけがはこの年齢に増えます。転んで泣かなくなる年齢でもあるので、逆に親が気づきにくくなります。頭を打ったときは、本人が「大丈夫」と言っても、吐き気やぼんやりした様子がないか、しばらく見ておきます。頭を打ったあとに様子がおかしいときは受診の目安とされています。
下の子がいる家庭では、上の子の鬼ごっこに下の子が入りたがる場面が必ず出てきます。3歳の下の子が6歳の遊びに入ると、ルールが分からず捕まっても泣かず認めず、上の子たちが困ります。親ができるのは、「下の子は親とセットで一人分」「下の子は捕まらない特別ルール」など、上の子たちに提案することです。上の子が本気で遊びたい日は、下の子は親と別の場所で追いかけっこをする方が、両方が満足します。
転倒・衝突を減らす:走る場所は遊具から離す
走る遊びの安全は、子どもの注意力より場所で決まります。いちばんの原則は、遊具エリアで走らないことです。走っている子と、ブランコに乗っている子、滑り台から降りてくる子、砂場にしゃがんでいる子がぶつかる事故は、遊具のそばで走ることから起こります。ブランコの前後を横切る事故は特に注意が必要で、走る範囲はブランコや滑り台の着地から離して決めます。
地面も見ます。芝は転んでも痛くない一方で、雨のあとは滑り、モグラの穴や凹みでつまずきます。土は乾いていれば走りやすいですが、石や根が出ていることがあります。舗装された園路は速く走れる分、転んだときの擦り傷が深くなります。走る前に親が一度、範囲の中を歩いて、段差・くい・排水溝のふた・木の根・落ちている枝を見ておくと、けがの多くを減らせます。範囲の中に、木やベンチのような「ぶつかる物」があれば、それを避けたコースにします。
靴も大切です。サンダルやかかとの浮く靴は、走ると脱げて転びます。走る日は、かかとが留まる運動靴にします。フードつきの上着は、追いかける子がフードをつかんで首が絞まる形になることがあるので、鬼ごっこの日は避けます。首から下げた水筒や名札も同じ理由で、走る前に外します。転んだときの擦り傷は、水で洗って絆創膏で覆う程度で済むことが多いですが、傷が深い、砂利が取れない、出血が止まらない場合は受診の目安とされています。
暑さ・体力・水分:走る遊びは熱がこもりやすい
走る遊びは、公園の遊びの中でも体温が上がりやすい遊びです。夏だけでなく、5〜6月や9月の晴れた日でも、鬼ごっこを続けると顔が真っ赤になります。子どもは夢中になると自分から休まないので、親が区切りを作る必要があります。目安は、10〜15分走ったら日陰で水分、を繰り返すことです。環境省の熱中症予防情報サイトが出している暑さ指数(WBGT)で、28以上は激しい運動を避ける目安、31以上は運動は原則中止の目安とされています。
夏に走らせるなら、朝の早い時間か夕方にします。日中しか行けない日は、鬼ごっこではなく日陰の遊びや水遊びに切り替える判断も必要です。走った直後の子どもは、水を飲むより先に座り込んで動かなくなることがあります。顔色が悪い、ぼんやりしている、汗が止まっている、といった様子が見えたら、涼しい場所に移して体を冷やし、水分をとらせ、改善しなければ受診の目安とされています。夏の公園全体の話は、熱中症の記事にまとめています。
冬は逆に、走ることで体が温まるので、公園で体を動かすには向いた季節です。ただし、厚着のまま走ると汗をかいて、休んだときに冷えます。走る前に一枚脱がせて、休むときに着せる、を繰り返します。手袋をしたまま走ると転んだときに手をつきにくく、マフラーは首が絞まる形になることがあるので、鬼ごっこの間は外します。乾いた冬の風の強い日は、砂ぼこりが目に入りやすいので、走る場所を風上に対して考えます。
親の役割:鬼をやる、審判になる、抜けた子を見る
走る遊びで親がすることは、年齢によって変わります。1〜2歳では追いかける相手、3歳では鬼の役、4〜5歳ではルールの説明と、もめたときの決着の方法を示す役、6〜7歳では場所と時間の管理者です。共通しているのは、親が本気で走らないことです。大人が本気で追うと、子どもは怖くなって全力で逃げ、前を見ずに転びます。捕まえそうで捕まえない、わざと転ぶ、くらいがちょうどよい加減です。
もめごとへの対応は、「裁かない」が基本です。タッチした・してない、鬼をやりたくない、ずるをした。親が判定を下すと、その場は収まりますが、次からも親に判定を求めるようになります。「どうする?」と子どもに返し、じゃんけんや「もう一回」など決着の方法を一つ二つ示して、あとは任せます。ただし、手が出たとき、一人の子だけを狙って捕まえ続けているとき、泣いている子を無視して続いているときは、いったん止めます。
抜けた子や、入りたそうで入れない子への目配りも親の役です。「入れて」と言えない子には、親が「一緒にやってもいい?」と代わりに聞き、鬼ごっこの途中からでも入れてもらえるよう頼みます。相手の親も同じことに困っていることが多く、「うちの子も入りたそうなんです」と一言かけると、そこから一緒に遊べる関係になることもあります。走る遊びは人数が多いほど面白くなるので、他の親子との関わりが生まれやすい遊びでもあります。
磐田市で広場のある公園と、踏査で記録する項目
走る遊びに向くのは、遊具から離れた広い場所がある園です。磐田市の市の施設ガイドで「多目的広場」の記載がある園として、見付地区の水堀公園(近隣公園・11,174㎡)、竜洋地区の竜洋十束公園(近隣公園・12,936㎡)と竜洋豊岡公園(近隣公園・11,726㎡)があり、福田地区の福田公園(総合公園・49,620㎡)には「多目的広場(サッカー1面、ソフトボール2面)」の記載があります。中泉地区の中央公園(地区公園・41,642㎡)には「多目的グラウンド1面」の記載があります。
芝生の広場としては、見付地区の今之浦公園(近隣公園・13,675㎡)に「芝生広場」、福田地区のはまぼう公園に「芝生広場、トイレ(多目的トイレ)」の記載があります。一方で、街区公園は国の目安で0.25haほどの規模で、磐田市には51園あります。小さな街区公園でも遊具から離れた一角があれば1〜3歳の追いかけっこには十分ですが、4歳以降の鬼ごっこは、遊具のそばで走ることになりやすいので、広場のある園の方が向きます。
これらは市の施設ガイドの記載で、広場が団体利用で使えない時間があるか、地面が芝か土か、段差や排水溝の位置、出入口と道路の関係は、当サイトの現地調査待ちの項目です。踏査では、走る遊びの視点から、遊具から離れて走れる場所の有無と広さ、地面の材質と凹凸、道路までの距離と柵の有無、日陰と水道の位置を園ごとに記録していく予定です。お子さんがよく走っている園があれば、情報提供もお待ちしています。
よくある質問
鬼になるのを嫌がって泣きます。どうすればいいですか?
3歳前後によくあることで、「タッチで交代」というルールがまだ体に入っていないだけです。親が鬼を引き受ける、役の名前を「ネコとネズミ」に変える、捕まったら「こちょこちょ」で終わる形にする、などで楽しめる子が増えます。氷鬼や色鬼のように「捕まらない条件」がある遊びが分かる4〜5歳になると、鬼でも楽しめるようになります。
鬼ごっこ中に他の子とぶつかってけがをさせてしまいました。
まず相手の子のけがを確認し、擦り傷なら水で洗えるところへ、頭を打っていれば座らせて様子を見ます。相手の親に状況を伝えて謝り、必要なら連絡先を交換します。走る遊びの衝突はどの子にも起こることで、次からは遊具から離れた場所で、範囲を決めて走らせると減ります。頭を打ったあとに様子がおかしいときは受診の目安とされています。
夏はどのくらい走らせていいですか?
10〜15分走ったら日陰で水分、を親が区切りにします。環境省の暑さ指数(WBGT)で28以上は激しい運動を避ける目安、31以上は運動は原則中止の目安とされています。夏は朝の早い時間か夕方にし、日中は鬼ごっこより日陰の遊びや水遊びに切り替える判断も必要です。顔色が悪い、ぼんやりしている場合は体を冷やして水分をとらせ、改善しなければ受診の目安とされています。
上の子の鬼ごっこに下の子が入りたがります。
「下の子は親とセットで一人分」「下の子は捕まらない特別ルール」など、上の子たちに提案してみてください。それでも上の子が本気で遊びたい日は、下の子は親と別の場所で追いかけっこをする方が、両方が満足します。下の子が捕まっても認めない、泣くといった場面は上の子たちも困るので、無理に混ぜないのも一つの答えです。
磐田市内で広場のある公園はどこですか?
市の施設ガイドに「多目的広場」の記載がある園として、水堀公園、竜洋十束公園、竜洋豊岡公園、福田公園があり、中央公園には「多目的グラウンド」、今之浦公園とはまぼう公園には「芝生広場」の記載があります。広場の広さ、地面、団体利用の時間、道路との関係は当サイトの現地調査待ちです。
出典・参考
本記事は一般的な情報と磐田市の公開情報にもとづく読みものです。個々の公園の設備・状態は現地でご確認ください。医療・安全に関する判断は医療機関・関係機関の指示を優先してください。